携帯電話を、ケータイと言うようになって
僕が大学生くらいの頃でしょうか。それまでは、携帯電話というのは、企業で持つものでした。僕の父も、企業の社長として携帯していましたが、携帯というにはあまりにも大きいしろものでした。それから携帯電話は進化を遂げ、手のひらサイズにまで小さくなりました。その頃になると、今までポケベルで連絡をとっていた友人たちも、どんどん携帯電話を持つようになり、僕はちょっと孤立したような形になってしまいました。ポケベルも鳴らなくなってしまいました。
そして僕が社会人になって数年たった頃には、着信音を自分で作れるようになったり、カラー表示が可能になったりと、携帯電話も様々な進化を遂げるようになってきました。そのあたりから、携帯電話は、ケータイと略されるようになったのです。しかし僕はこの略称に納得がいってませんでした。ケータイだけだったら、携帯できるもの全てにあてはまるではないか!と考えました。電子辞書だって、シャワートイレだって、扇風機だって、懐中電灯だって、カイロだって、携帯できるものは全てそれでまかなえてしまわないか?と思ったのです。
周りがその言葉を使用しても、僕だけは使わないぞ!と思っていたのですが、今では普通にケータイって言ってしまう自分がいます。気がついたら、時代の流れに流されているものなのですね。過去の自分に、何をこだわっていたんだ?と軽く肩をたたいてやりたい気分です。慣れてしまえばこっちのものです。
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